透明なこころでありたい

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

抄本おむすびの味

 先月29日に亡くなった随筆家の岡部伊都子氏。
 彼女の著作を一冊だけ持っている。
 それがタイトルの『抄本・おむすびの味』である。
 
 父親の所蔵本で、1956年に発行された『おむすびの味』という単行本がうちにあった。
 子供の頃の私はそれを何となく手に取り、その文章のたおやかで平明なうつくしさと、昔の女性のたしなみや気概というものに触れて、魅了されたのである。
 私のうまれる前の時代に綴られた文章は、宗教や歴史問題、文学作品からの連想も多く含まれていて、読みやすいばかりでなく、深く考えさせられる内容だった。
 すごく好きで一日一ページを決めて読み、「今日はこういうことを心がけてみよう」なんて健気なことを考えていた純真な少女だったりしたのである。
 
 ところが。
 極悪読書家だった私は、何を思ったか、その大事な本をスクラップにしちゃったりしたのだった!!
 変に世間の狭い人間だった私は、自分なりにカスタマイズしたかったのだった。
 気に入らないページをびりびり破いて、気に入ったページをノートに書き写したり。
 しかしながらその作業は最後まで続かず、途中で飽きて無残な状態の本が放り投げられてしまい、やがてゴミ箱行きとなった・・・(号泣)。

 そして私が二十代の初め、たまたまこの本を書店で見かけたのだった。
 嬉しさのあまり飛びついて購入したのを覚えている。
 さて、このたび魔窟部屋の私の本棚への獣道が開通したのを機に、また手にとって見た。
 今日、母の暮らすグループホームからのたよりに、母の痴呆が最近進行してきた様子が記されていたからである。
 何があろうとも平素の心がけをうしなわず、無駄に感情の軸をぶれさせてはいけない。
 そんな強い女性像がこの随筆の中には息づいている気がして、励まされる。 
 
 
抄本 おむすびの味抄本 おむすびの味
岡部 伊都子

創元社 1968-09
売り上げランキング : 498476

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

スポンサーサイト
コメント
No title
昔の読んだ人の本は、出遭えると嬉しい、心がちょっとピンとする感じがあるのは不思議です。
若かりし頃の自分に向き合うことになるからでしょうか?

「おむすび」という言葉と「おにぎり」という言葉。いずれも思いを込めたいい料理の一つですよね。

もう発刊はされていないのでしょうか?私も見てみたいと思います。
2008/05/20(火) 11:09 | URL | ピノコッペ #-[ 編集]
>ピノコッペさん
アマゾンマーケットプレイスで購入できるようです。
何分古い本ですから新刊書店での購入は難しいでしょうね。
活版印刷の本って、いいなあ~と思いますね、やっぱり。
2008/05/21(水) 09:17 | URL | なかさん☆ #LeJya1lg[ 編集]
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
カレンダー
05 | 2018/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
プロフィール

なかさん☆

Author:なかさん☆
鬱病回復途中。更年期障害。
長男自閉症。長女甘えんぼ。
家族総デブ。色々とやばい。


ランキングに参加しています。
育児ブログ・ランキング

にほんブログ村 子育てブログ 発達障がい児育児へ
にほんブログ村

にほんブログ村 その他生活ブログ 汚部屋・汚部屋脱出へ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
読書メーター
なかさんの最近読んだ本
FC2カウンター
月別アーカイブ
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。